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  2019/10/13(日) コーヒー店内でのしりとり風景     web拍手 by FC2

 
  丸3年ほどすんだ賃貸を引っ越すことになり、連休を片付けで消費しています。

  たまりにたまった古本、売り時を逸したゲームソフトなどを段ボールに詰めて中古買取に

   持ち込み、喫茶店で査定完了を待っていた時のお話。



  若いママ友とそのお子さんたちの4名連れがうしろの席でお茶をされておりました。

  4、5歳?くらいの小さなお子さんの退屈しのぎは「しりとり」。私が店内に入った時既に

  やっていたので、少なくとも20分以上は継続されていた様子です。

  語彙力で圧倒的に不利なお子様チームが、若干めんどうくさそうな態度の

   母二人チームの鼻をあかそうと奮戦する様は、聞いていて微笑ましいものです。



  しかしやはり分が悪く、そろそろ畳んじゃろう、という母の『き』コンボが始まりました。


  母:「ひこう」 → 子:「キッ」 → 「クッー」 → 「キ」 → 「スキヤ



  と、こういう具合です。

  次の「き」のお題が出されるたび、回答に要する時間は増えていきます。

  幼女たちはどんどん追い詰められていきます。

  ふたりで相談しながら、なんとかかんとかひねりだした「きみどりいろ」が、


  母:「ロールケーキ」
  

  と、いとも簡単にまた「き」で帰ってきたとき、少女はすぐさま、意を決してさけびました。


  「キ○タマ!!!」



  その瞬間、お店じゅうがしんとなりました。

   絶句したあとで、ママさん二人は気まず笑い。それが呼び水になって、店内に満ちる

  和やかな笑いのムード。

  

  しかし僕が驚いたのはその後です。なんと叫んだ幼女は泣き出してしまいました。

  そこで初めて気がつきました。彼女たちはこの回答をあえて避けていたのだと。

   けっこう早い段階から「キ○タマ」を思いついていたのに、恥じらって言わなかったのだと。

   もうこれしか出ないところまで追い詰められて、それでも負けたくなくて、やぶれかぶれで

  繰り出したのだと。

  なんという恥じらい。ほんとうに幼女か。



  僕はやってたパズドラの手が止まり、思わず前面のガラス壁にうつった反射を見ずには

  いられませんでした。

   そこで僕が目にしたものは、キ○タマと答えた幼女をひっしと抱きしめて慰める、

  もうひとりの幼女の姿。 いっしょに、しくしくと泣いていらっしゃる。

  待て。 なんやこの感動。



  ママさんの一人が、しみじみといいました。


  母A「この子ら将来 唯一無二の親友になるやろね、あたしたちみたいに。」

 
  そうあって欲しいなと思った午後でした。 あの親子たちに幸あれ・・・!
 
 




 
  2019/9/28(土) お詫び     web拍手 by FC2

 
  一時的にHPに繋がらない症状が発生していたようで、大変申し訳ございませんでした。

  大変お恥ずかしながら、twitterでご連絡を頂くまで、全く気づいておりませんでした^^;

  (原因は手違いによるFTPでのファイル消去であった模様です。本日復旧いたしました)

  まだ訪れてくださる方がいるのだなあと感無量な一方、全然更新できないまま経って

  しまった月日に驚きを感じていますが、またゆっくり細々と継続していければと思います。

  どなたさまもよろしければばまた、ときどきお越し頂ければ幸いです。